2016年4月6日

金縛り

このところ意味もなく無理を続けていたので、さすがに一度しっかりと睡眠を取って体調を整えねば何も手につかない。そう思って横になり、目を閉じたところで、久しぶりの金縛りに襲われる。

要は夢と現の間にあるというだけで、何ら超常のことではない、と分かってはいても、いざとなると生々しい恐怖があり、必死で抜け出そうとしてしまう。一度覚醒しても、また眠りに落ちかけると同時に金縛りになるので、こうなると寝るのが不安になってくる。厄介なものだ。

かつて、さかんに金縛りに遭っていた時期がある。慢性的に不摂生だったのだろう。あまり頻繁だとさすがに慣れてしまい、割合冷静に状況を楽しんだりしていた。

その頃、金縛りに伴って現れる幻覚としてよく繰り返されたのは、枕の周りで多数の子供の笑い声がする、部屋中をどたどたと荒々しく駆け回る足音が聞こえ、床の振動も感じられる、誰かが部屋のドアを開けて段々近づいてくる気配がする、などだった。概ねありがちな妄想というところだ。

今回はそんな観察をする余裕がなく、主に混沌とした印象だけが残っている。窓を外からガチャガチャと開けようとする音が聞こえたこと、布団が引き剥がされる感じがしたことは覚えている。

明かりのある方を向けば目がさめるだろうと思い、全力を振り絞ってそちらを見たつもりが、あるはずの明かりが消えている。これも中々面白いと思う。目を開いている気になっているが実際には閉じていたり、あるいは首が思った方を向いていなかったりするのだろう。

そんな落ち着かない眠りであったせいか、或いは単にまだ睡眠時間が足りていないのか、今朝も起きると体に力が入らず、どうしようかと思ったが昨日よりは随分ましだ。

2016年4月5日

ばらばら

思うところあってオーディオインターフェースを新調した。今までのものは楽器のインが常に Hi-Z で、つまりギターを直接挿す想定の設計なのだが、これがちょっと邪魔になったのだ。

新しいものは二つあるライン入力の片方が Hi-Z に切り替えられる。さっそくライン出力の機器を繋いでみた。鳴らない。いや、ゲインを上げ切ると僅かに鳴っている。どうしたことか。

改めて仕様を読むと、音源はアンバランス出力、インターフェースはバランス入力だった。これをモノラルのジャックで繋いだ。

この場合なにが起こるかというのは機器の内部配線に依る様に思うが、今回は本来信号を互いに逆相で受けるべき二つの端子がショートし、同相の波形が送られてしまったのだろう。

バランス入力を持つ機器は中の回路で同相信号を除去するから、それでほとんどまるまる無音になってしまった、ということではないだろうか。

そう見当がついたらやるべきことは一つで、片側にモノラルプラグ、もう一方にステレオプラグを使った変換シールドケーブルを作ってやればよい。

散らかった部屋からステレオプラグを探し出し、さっそく半田づけ。久しぶりの作業でかなり不満の残る仕上がりだったが、理論の検証だから動けばいいのだと思うことにする。

繋いでみると今度はちゃんと音がする。思いがけないトラブルだったが、なんとかなるものだ。